THE BACKROOMの井上です。

突然ですが、僕はテーラーではありません。

というのもオーダーメイドの商品を取り扱っている手前、テーラーなんですね。と言われることがよくあります。

もちろんそれが分かりやすい表現ですし、そこでいちいち「いやいや違いまっせ」と否定することもないのですが、僕にとってテーラーは自分自身に洋服を仕立てられるスキルがある方、つまりは職人を指す言葉であって、素晴らしい洋服を作る本当のテーラーにリスペクトを込めて自分からテーラーと名乗ることは100％あり得ません。

テーラーと名乗ることでオーダーメイドのイメージを持って頂きやすいので、テーラーと紹介してもらったほうが分かりやすいのですが、毎度「縫われへんねんけどなぁ・・・」と複雑な心境になっているという、どうでも良いこだわりを持ってる変なやつです（笑）

結果的にお客様のために仕立てるという意味では、お店としてはテーラーの役割を果たせているのでテーラーで間違いではないのですが・・・

まぁ細かいことはどうでも良いですね（笑）

細かいこだわりもリアルを追求する性格が故でして、当然お客様にもリアルベース（なんじゃそら）で生地や形をご提案してます。

こちらはDORMEUILの名作「SPORTEX」の復刻生地なのですが、元は1922年に発売されたという古い歴史を持つ生地でして、ゴルフやフィッシング、ハンティングなどに使用されるほどのヘヴィウェイトかつ粗野な生地感がなんといっても特徴的です。

それこそ復刻ではないオリジナルのSPORTEXは洋服好きからすると垂涎モノ生地なのですが、そのゴリッとした生地感からかマニアックな生地であることに間違いありません。

この復刻はそんなゴリッとした生地感はそのままに少しウェイトが軽くなっており、現代的なSPORTEXへと進化を遂げております。

形はラウンドしたラペルが特徴的な初期モデルのダブルブレスト。

幻となった衿型なのですが、こちらは追加料金でオプションとしてオーダー可能です。

ゴージ位置を上げてグラマラスな仕上がりとなりました。

パンツはベルトレスでサイドアジャスター仕様。

お客様のこだわりで組下はいつもストレート気味のシルエットに。

THE BACKROOMはテーラーメイドのアイテムを新しい形でご提案出来るよう日々模索しておりますが、クラシックなフィッティングや生地選びが出来るのは当たり前。

今まで散々クラシックを買い漁っては着てきた自分だからこそ、幅広いアプローチが出来ると思っております。

今度今まで着たクラシックの洋服遍歴でも書いてみましょうかね・・・